「Webエンジニアになりたいけど、プログラミング言語が多すぎて何を選べばいいのかわからない…」 そんな悩みを持つ方は多いはず。
この記事では、Web開発でよく使われる言語を 年収・求人数・案件数といったデータをもとに比較 し、 初心者に最適な言語を現役エンジニアの視点で解説 します!
どの言語を学ぶべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
Web開発言語をデータで比較

Web開発でよく使われるプログラミング言語について、さまざまなデータを調査し、まとめました。
年収 | 求人数 | 業務委託案件数 | 基礎知識保有者比率 | 分野 | |
---|---|---|---|---|---|
TypeScript | 697.6万円 | 6867 | 757 | 3.0% | フロントエンド / バックエンド |
JavaScript | 647.2万円 | 6621 | 823 | 20.6% | フロントエンド / バックエンド |
Go | 710.9万円 | 2040 | 87 | 2.1% | バックエンド |
Scala | 679.8万円 | 497 | 125 | 0.7% | バックエンド |
Ruby | 668.4万円 | 3741 | 923 | 8.9% | バックエンド |
Python | 663.6万円 | 11531 | 1277 | 28.2% | バックエンド |
PHP | 629.0万円 | 7978 | 1632 | 14.7% | バックエンド |
Java | 605.5万円(2023年) | 17961 | 1123 | 30.5% | バックエンド |
C# | 589.1万円(2023年) | 3831 | 673 | 14.3% | バックエンド |
Kotlin | 677.6万円 | 2944 | 488 | 1.2% | モバイルアプリ(Android) |
Swift | 641.7万円 | 2923 | 473 | 2.4% | モバイルアプリ (iOS) |
Dart | データ無し | 572 | 19 | データ無し | モバイルアプリ (Flutter) |
年収: paizaによる「プログラミング言語に関する調査(2024年版)」の結果を参照(一部は2023年版)
求人数: Findy, paiza, doda での 2025年3月3日時点 の検索結果の合計
業務委託案件数: クラウドワークス, ランサーズ での 2025年3月3日時点 の検索結果の合計(募集中のみ)
基礎知識保有者比率: paizaによる「プログラミング言語に関する調査(2023年版)」の結果を参照
プログラミング言語には、それぞれ得意分野と特徴があります。
また、1990年代から存在する Python や Java などの言語から、2010年代に登場した Kotlin や Swift まで、その歴史はさまざまであり、普及率や需要にも大きな違いがあります。
そのため、特に初心者の方は、目的に合った言語を慎重に選ぶことが重要 です。
以下では、開発分野ごとに主要な言語の特徴を解説していきます。
フロントエンド開発は JavaScript / Typescript
Webのフロントエンド開発では、JavaScript または TypeScript を使用するのが一般的です。
従来は JavaScript が主流でしたが、保守性やパフォーマンス向上の観点から TypeScript への移行が進んでいます。
TypeScript は JavaScript の上位互換であり、型安全性が向上するため、大規模開発で特に有用です。
また、TypeScript を扱えるエンジニアが JavaScript に比べてまだ少ない こともあり、年収が高めになっています。
モバイルアプリは用途に応じた専用の言語が使用される

モバイルアプリ開発では、用途に応じた専用の言語が使用されます。
これらの言語は比較的歴史が浅く、扱えるエンジニアも少ないため、その希少性から年収が高め の傾向があります。
特に Kotlin は、求人数に対してエンジニアの数が少なく、年収も高いことがデータから明らかになっており、狙い目の言語といえるでしょう。
バックエンド開発は言語の選択肢が多い
バックエンド開発では、目的や要件に応じて様々な言語が選ばれます。
Python、Java、PHP などの歴史ある言語は普及率が高く、求人数や案件も豊富です。
Ruby も Ruby on Rails を武器に、多くのスタートアップで採用されており人気があります。
中でも Go は、2009年に開発された比較的新しい言語でありながら、「シンプルな文法, 高速な処理性能, 並行処理の強さ」などが評価され、近年人気が急上昇。
扱えるエンジニアがまだ少ないため、年収ランキングでも 1位 となるほどの高年収言語 です。
学ぶ言語の選び方

用途に応じて選ぶ
まずは 自分が進みたい分野や興味のある領域に合わせて言語を選ぶ のが基本です。
特にモバイルアプリやフロントエンド開発は、主要な言語がほぼ決まっているため、選択に迷うことは少ないでしょう。
直近の需要で選ぶ
転職やフリーランスとしての独立を視野に入れているなら、求人数や案件数が多い言語を選ぶ のが賢明です。
また、一つの言語をしっかり習得すれば、他の言語を学ぶのは比較的容易 になります。
そのため、まずは直近の需要が高い言語でキャリアの基盤を作り、その後、希少性の高い言語にチャレンジするのも良い戦略です。
習得難易度で選ぶ
プログラミング言語は、文法の複雑さやメモリ管理の必要性などによって、習得の難易度が異なります。
また、プログラミングの学習自体がハードルの高いものなので、最初は学びやすい言語から始める のが良いでしょう。
以下の言語は シンプルな文法で読みやすく、動的型付けで柔軟性がある ため、初心者に優しいと言われています。
Webエンジニアを目指す人におすすめの言語
フロントエンドなら JavaScript

Webのフロントエンド開発を学ぶなら、まずは JavaScript の習得がおすすめです。理由は以下の通りです。
また、Web開発ではフレームワークを活用して効率的に開発 を進めます。
JavaScript のフレームワークには Vue、React、Angular などがありますが、どれを学ぶか悩む場合は、圧倒的なシェアを誇る React を学んでおくと汎用性が高いでしょう。
バックエンドなら Ruby

Webのバックエンド開発を学ぶなら、初心者におすすめなのは Ruby です。理由は以下の通りです。
Ruby は、Ruby on Rails というフレームワークと一緒に使われることが多い、日本の多くの企業で利用されている言語の一つです。
「年収が高い Go や Scala を学ぶべきなのでは?」と思うかもしれませんが、これらの言語は 実務経験者向け の求人が多く、初心者向けとは言えません。
また、PHP も初心者向けで求人数が多い言語ですが、Web開発の求人に限ると、Laravel(PHPのフレームワーク)よりも Ruby on Rails を使った求人の方が多い です。
フレームワーク | 求人数 |
---|---|
Ruby on Rails | 約780件 |
Laravel | 約360件 |
そのため、まずは Ruby で基礎を固め、その後 Go などにステップアップするのがおすすめです。

僕も最初は Ruby を学習して、エンジニア転職後に Go を習得しました!
モバイルアプリなら用途に応じて選んでOK



モバイルアプリ開発を学ぶなら、作りたいアプリに応じて、Swift、 Kotlin、 Dart(Flutter)のいずれかを選ぶと良いでしょう。
どの言語を選んでも問題ありませんが、JavaScript を学んだ経験がある方は、その JavaScript の代替言語として登場した、Dart(Flutter) に挑戦するのも一つの選択肢です。
Dart(Flutter) は、1つのコードで iOS・Android 両方のアプリを開発できる点が特徴の言語 です。
Findy のレポートによると Dart(Flutter)の年収はトップクラス であり、希少性もあるため、習得することで市場価値の向上が期待できます。
フリーランスを目指すなら JavaScript & PHP

フリーランスとして Web 制作案件を狙うなら、JavaScript と PHP の組み合わせが鉄板です。
特に WordPress は世界中の Web サイトの 40% 以上に使われているため、PHP を学んでおくと仕事の幅が広がります。
フリーランスを目指すなら、まずは JavaScript を学び、その後 PHP に取り組むと効率的 です。
プログラミングの学習方法

プログラミングを学ぶ方法には、大きく分けて 独学 と スクール の2つがあります。
どちらの方法が自分に合っているのか、こちら記事では 独学のメリット・デメリット や スクールで学ぶメリット を詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください!
まとめ
この記事では、Webエンジニアを目指す方に向けて、各プログラミング言語の年収や求人数、案件数などのデータを比較し、初心者が学ぶべき言語の選び方やおすすめの言語 について詳しく解説しました。
プログラミング言語は用途や需要、習得難易度が言語によって様々です。
まずは 自分の目指す分野や興味のある領域に合った言語 を選び、基礎を固めることが重要です。
その後、より市場価値の高い言語を学ぶことで、キャリアの選択肢を広げることができます。
プログラミング学習は継続が大切です。自分に合った言語を選び、まずは一歩を踏み出してみましょう!